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【使用者責任】極東会前会長らに賠償命令
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❖ヤクザニュース❖
2016/9/29
聴覚障害者の男女27人が極東会の曺圭化元会長(通称:松山眞一)や組員ら3人に計約2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であり、曺元会長の使用者責任を認め、3人に計約1億9700万円の支払いを命じた。
裁判長は「組員は暴力団であることを被害者に示して現金を脅し取っており、暴力団の威力を利用した資金獲得行為にあたる」と指摘し、曺元会長について「暴対法に基づく使用者責任が認められる」と判決理由を述べた。
判決後に記者会見した弁護団の斎藤理英弁護士は「暴力団の資金獲得の抑止につながる判決だ。トップの賠償責任が認められたことで被害回復も期待できる」と話した。
一連の事件は、聴覚障害者の極東会系傘下組員が08年5月~10年4月、知人に紹介された聴覚障害者の男女らを手話で「殺す」と脅して金を要求したり、架空のテレビ電話事業への投資などを持ちかけ、更に刃物を向けられて約1千万円を渡した男性もいた。
民事訴訟で暴力団の指揮命令や上納金制度などを立証するハードルが高く、立件が困難だったが、2008年の暴対法改正で「暴力団の威力を利用して危害を加えたり財産を奪ったりした」ことを明らかにすれば、トップの責任を問えるようになった。