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2015年12月4日
指定暴力団六代目山口組を離脱し、引退を示唆していた極心連合会橋本弘文会長が残留の意向を表明した。
五代目組長渡辺芳則の墓参り後、神戸市の山口組総本部に戻らず、周囲には離脱、引退を伝えていたが、複数の直系組長が説得し、4日に総本部で開かれた幹部らの会合に橋本会長が出席し、残留が確認された。
山口組では、離脱し敵対する神戸山口組へ移籍するものが後を絶たず、一心会や大石組の様に組員の殆どが離籍している組もある。
山口組執行部はこれまで、この様な事態には管理責任を問い、即座に除籍などの処分を下していたが、各直系団体の組織が弱体化が進む事を懸念していた。一方の神戸山口組は、山口組からの移籍などで直系組長が19人にまで増加。数字上の勢力はまだ開きがあるものの、勢いは神戸山口組にあることは事実といえる。
そこへ来て橋本会長の離脱騒動だが、一時離脱引退を橋本会長が決意した最大の理由は、分裂を阻止できなかったことへの“けじめ”とみられ、責任感にあつく、義理高いその性格からか地元では非常に人気のある橋本会長らしい決断といえるだろう。
しかし、前述した通り、傘下組織の離脱を防ぎたい山口組執行部が、最高幹部の離脱を認める訳にはいかなかったというのが本音だろう。
橋本会長は執行部を外れる見通しだが、山口組が離脱騒ぎを丸く収まったと対外的に説明しているようだが、優位であるはずの山口組にほころびが出始めている事が明らかになる結果となった。